しきなみ短歌7月号より
白光集
● 梅の咲く 岩槻 横山みつほ
梅の咲く北鎌倉に降り立てば明るき日射しに胸ときめかす
梅林に河津桜もほころびて新宿御苑をそぞろ歩みぬ
沈丁の花の香りのただよいてほほえみ見つむ靴箱の上
群蛍集
● 千羽鶴 前川第二 浅尾和子
日だまりで千羽鶴折る指先に感謝の涙落ちる老いの身
折りし鶴糸につなげる友と娘のひとみは祈るやすらぎの日を
真砂集
● 大宮 和田せつ子
恋人に会いたる乙女の笑むに似て早春の陽にクモマソウの咲く
最後まで薔薇なることのプライドを保つがのごとその香を放つ
● 前川 井田誠一
寒き朝川面に寄り添う白鳥は長き旅路の翼休めり
雨上がり狭庭に早くも福寿草ただ一輪の春を告げおり
飛雲集
● 中学受験 岩槻 木城茂雄
ほっぺたをつねってみてね孫娘夢でないね中学合格
神様よ仏様よと拝みいてハラハラドキドキ合格をきく
○評 受験にも色々ありますが、中学受験は特に難しいですね。
お孫さんと作者の喜びが伝わってきます。
● 差間北原台 伊藤譲次 五十一年振りに相会う同級会姿変われどなまり変らず ● 浦和法人 篠田喜弘 常陸利根の川面を抜けて吹く風はまだひんやりと耳元かすむ ● 三郷 加藤地次 産室の隣の部屋でそわそわと婿さん立ったり又座ったり
青泉集
● 初孫の宮参り 越谷 大住賢治
まほろばの大和の国に生を受け初宮参りの白梅の花
初孫は母の腕にいだかれてつぶらな瞳に白梅を見る
○評 初孫の初宮参りお目出度うございます。麗しく、素晴らしい日本に生まれた初孫を抱く作者の喜びが伝わってきます。嬰児のつぶらな瞳には、境内の白梅がこの上なく美しく写り清しき香りを感じた事でしょう。
● みちのく 浦和法人 國武建明
時折に車窓に見ゆる川だけが雪を溶かした黒い帯なり
トンネルの合い間に顔出す岩木山目に焼き付けんと時をうかがう
○評 東北を旅した時、バスの運転手さんに、「冬にもう一度」と言われました。
その良さを作者はとらえましたね。
● 新郷 栗林重夫
創業が三十年になりし今しみじみ思う妻いればこそ
● 松伏 竹俣吉康
活発に動き飛び交う寒雀我も負けじと足早めゆく
● 越谷 山下ヨシ子
二人して血圧計る日課なり赤と青との折線グラフ
● 松伏 岡田愛子
寒中に家のリフォーム始めたり壁の白さに部屋よみがえる
● 越谷 米山照子
梅林の小路歩けば梅の香の仄かに薫る早春の朝
● 浦和法人 小山昭男
年金の掛忘れしと言われ続けようやく疑念晴れて救わる
● 浦和法人 小滝敏郎
刺すごとき風と氷雪小樽の地出迎えし人の心は暖か
● 浦和法人 前田勝弘
春の風陽は暖かくも肌をさす雨水の午後は木の芽萌え出す
● 浦和法人 志村 厳
おいしいね顔がほころぶ我が娘頑張れおやじ娘の為に
● 浦和法人 小野寺文男
朝礼でさあ出発だ我が身捨て倫友とともに勇気倍増
● 浦和法人 浅野 博
雪のないこの冬富山に老い父は買い物楽と笑顔でご機嫌
● 浦和法人 久慈須美子
ヨガ体操歳のわりにはいいかもと自画自賛してはりきる私
● 浦和法人 荒井康治
白子浜桜の香り早々と強き風にも散らぬ花びら
● 浦和法人 堀切広子
握りあう手と手の絆母子連れいそいそ歩く卒業式で
● 大宮氷川 内海頼子
愛らしく木立の中で咲く花は我の大好き雪割草よ
● 大宮氷川 大竹豊子
ディズニーランド孫と一緒の日を過ごし想像の楽しさ味わう
● 西行田 清水義夫
早起きしトイレ掃除に参加して便器ピカピカ気分爽快
● 西行田 金子袈裟巳
芦野の湯不況知らずに各地から健康願いて杖つき通う
● 西行田 小澤政治
年齢超えてダンスシューズに夢のせてスロークイック気分はスター

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